あらすじ
玄武の章
・神獣玄武が守る、倭陵大陸北方黒陵国の物語。
倭陵最強と呼ばれる黒陵国の武神将ハン=シェンウの息子、サク=シェンウは、祠官の娘ユウナの護衛役。
ある日父に言われてユウナが夫に選んだのは、2人の幼なじみのリュカだった。
予言の日、婚姻を次の日に控えた赤き夜、リュカに抱かれようとしていたユウナが目にしたのは父の死体とリュカで、彼女はサクの前で金色に輝く者に凌辱されてしまう。
サクがユウナを連れて玄武殿を出ると餓鬼に満ち、サクは父ハンに助けを請うため、故郷に戻る。
青龍の章
・神獣青龍が守る、倭陵大陸東方蒼陵国の物語。
白イタチに姿を変えた黒陵国の神獣玄武の力を借りて、無事に黒陵国を脱出出来た黒陵の国の姫ユウナとサク。
父ハンの友であり蒼陵国の武神将であるジウ=チンロンを訪ねに行く途中、海原でふたりが乗った船が海賊――テオンやイルヒら子供達と青く光り輝く美貌の男シバに会う。
サクはシバと、青龍の化け物を退治した縁で、子供達の海賊「海吾」の砦で首領であるギルに会う。
ギルはジウの弟であり、そこでジウと祠官の狂行を耳にする。
朱雀の章
・神獣朱雀が守る、倭陵大陸南方緋陵国の物語。
神獣同士の盟約のため、眠りに入った白イタチこと玄武。
イタチを助けるため女だけの岩の国緋陵に入ったサクとユウナ、テオンとシバだが、そこには緋陵の都はなく、砂漠が拡がっていた。
そんな中、出現した巨大なラクダ曰く、緋陵の豹変は緋陵国の武神将ヨンガ=イーツェーの狂死が原因かもしれないらしい。
ヨンガはサクの母、サラの妹で、サクにとっては叔母でもあった。