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電子書籍新刊告知:「恋艶綴り〜きみに捧げる、永遠に艶めく純愛の華墨〜」

夢中文庫さんより、3/3に新作が配信されることになりました。
タイトルは「恋艶綴り〜きみに捧げる、永遠に艶めく純愛の華墨〜」で、ヒーローの芙蓉は書家、ヒロインの朱音は営業職に奮闘する女性です。
こちら、実は私が見た夢を元にしていて、あまりにリアルだったために他のプロット案が引き摺られて書けず、担当さんに相談したら、これでいきましょうということに。
私が見る夢は多くが明晰夢で、夢の主人公・寝ている自分・寝ていることを認識しながら夢を映画のように見ている自分の3つの意識が同時進行することがあり、
たまに一本の長い物語を見ることがありまして。
いまだ生々しく思い出す、その断片的な部分の印象が強くて書き殴ったら、かなりの長編になってしまいました(笑)
元々私は長編好きな長編書き。WEB掲載した人生初のTLもどき「いじっぱりなシークレットムーン」で、100万字超えですからね。
毎回、どこの商業用の物語でも書きたいエピソードを全部書けず、泣く泣く削っています。
削るのは宿命みたいなものですが、削ると勢いがなくなるので悩みはつきませんが…。
その点、夢中文庫さんは思いきり書かせて下さるので、今回もつい調子に乗って書き下ろしてしまい…夢中文庫さんの中でも一番か二番の長い物語になったことでしょう。
それなのにお値段は、前作・前々作と同じ!
値上げラッシュのこのご時世なのに、頑張って下さいました。
そんな夢中文庫さんのように、どんなシビアな状況でも負けずに頑張るキャラたちから、なにかを感じ取っていただければ幸いです。
イラストレーターは海月あると先生です。
穏やかながら情熱を秘めた芙蓉と、元気いっぱいの朱音。
ふたりがどんな恋物語を綴っていくのか、お楽しみください。

芙蓉「……」
朱音「……」
芙蓉「……朱音。どうしてきみは、そんなにじっと僕を見るの?」
朱音「国宝級と謳われるイケメン顔が、本当に見事だなあと思って」
芙蓉「……他人事だね、きみは。賞賛してくれてもまったく揺るがないのが、憎らしいくらいだ」
朱音「物語の中で、言ったでしょう? わたしは……」
芙蓉「僕の誘惑に耐えるというあの条件、どうなったんだっけ」
朱音「うっ……。耐えて……みせたわよ」
芙蓉「本当に? ご褒美のおねだり、していなかった?」
朱音「ううっ……」
芙蓉「するわけないよね。きみは書道に集中していた。だから、こんなことをされても……全然動じないよね」
朱音「やっ、ちょ……! 皆が見ているのに……!」
芙蓉「見ていたらだめなの? 僕は平気だけど。可愛く反応する朱音を、皆に見てもらいたいから」
朱音「そ、そんなことまで……」
芙蓉「ふふ、僕の筆が……喜んでる。久しぶりだものね、こういうこと」
朱音「だめ……だめったら!」
芙蓉「さあ、また可愛く呼んで? 芙蓉先生って……。そうでなければ、ここを……」
朱音「ひゃ、ああん! ふ、芙蓉……センセ……!」
芙蓉「……どうしたんだ、突然。書道もしていないのに」
朱音「え、あれ? もしかして……夢……? 筆でくすぐられている夢を見ていたの……?」
芙蓉「器用だね。僕を見つめながら眠っていたなんて。……眠れるなんて」
朱音「ちょ、なんで……目が笑ってないの?」
芙蓉「ふふ。ちょっと、部屋にいこうか。まだきみには、僕が十分に足りていないようだから」
朱音「十分で……十分だってばああああ!」

…とか、言ったり言わなかったり。

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